なぜ?を追及
昨日、初めてセミナー講師の仕事をしました。
開業前の私であれば、きっと断っていたであろうセミナー講師。
「開業」を機に、今までの自分を変えることを決め、将来的にセミナーや講演の仕事が出来たらいいな、という希望を「セミナーで収入を得られるようになる!」と決意。
そんなタイミングで、出会った本の中に次のような文章がありました。
『準備の目的は、自分の不安解消でなく、お客様の満足。
「自分はどう思われてもいいから、相手の成功のために努力しよう」という気持ちになると、途端に心が軽くなります。』
質問されたとき答えられない自分が恥ずかしいから準備する、というのが無意識の私の考え方だと気づき、
「参加者の方の わかった!のために 伝わるセミナーをする!」
という目的を紙に書き出し、常に目にするようにしました。
(目的は頭で考えていても忘れてしまいますから)
そして、セミナー準備のために勉強する際には
「なぜ、それをするのか?
何のためにするのか?目的は?」
と、自分の中に湧いてくる「なぜ?」を徹底的に追及。
人に教えるために学ぶと、真剣さと学んだことの定着度が違うことを実感しました。
丸読みのダメ出し
疑問点について自分なりの回答を出した後、原稿を書いてみました。
初セミナーで90分。
途中で言葉が詰まらないように、一言一句を原稿に書きあげました。
原稿を何度も読んでいけば覚えるだろうと軽く考え、
最初は主人の前でお披露目してみよう!と家でプレセミナーを開催。
自信満々で書き上げた原稿だったにもかかわらず、読んでいくうちに、なんだか居心地の悪さを感じてきました。
プレセミナーを終えた後、主人からいくつか質問されたので答えた後、
「今みたいな普段のあなたの話し方の方がいいんじゃない?
原稿をそのまま読むだけだと、読むことに必死になってる感じがする。
箇条書きにまとめて読む方がいいと思う。」という指摘。
自分ひとりで読むのと、人の前で読むのでは勝手が違います。
声が無意識によそ行きの声になっているのは仕方ないとして、丸読みダメ出しを受けて初めて丸読みではダメだと気づけたのは収穫です。
また、「わかりやすい!」を目的にしていたにもかかわらず、補足説明がなければ理解してもらえなかったことで、もっとかみ砕いた言い方をしなければならないことにも気づけました。
早速、原稿を箇条書き方式に書き換え、主人から質問を受けた部分はより分かりやすくなるように工夫してみました。
確かに、箇条書きにした方が、その時々で自然な言い回しで話せます。
自分ひとりの発想では、限界があります。
他人の客観的意見を聞けるのは有難いことだと、改めて気づけたのでした。
ボイスレッスンのおかげ
5月から「ボイスレッスンを始めました」という記事を書いたように、月2回ボイスレッスンに通っています。
まだまだ基礎トレーニング中にもかかわらず、予定外の7月のセミナーに向け、セミナー対策レッスンをして頂きました。
まずは先生の前で原稿を読むことから始めたのですが、先生1人の前だというのに、緊張してどもってしまったり・・・
「今の志保さんは180キロのスピードで急カーブを曲がっているようなもの。
速度が速すぎて、滑舌が回らなくなっています。
法定速度でゆっくり話したら大丈夫ですよ。ゆっくりすぎるくらいでちょうどいいんです。」
という指摘を受け、なるほど!
先生から受けたアドバイスを原稿の余白に書き、家ではiPhoneのボイスメモで自分の話す声を録音して家事の最中に何度も聞くことを繰り返しました。
(「税理士試験 直前期の理論まわし」という記事にも書いた通り、自分の声を録音して聞く方法は、理論暗記の為だけではなく、セミナー準備にも役立ちます。)
その結果、先生から「話す速さ」についてはお墨付きを頂き、「今の感じなら大丈夫。成功しますよ。」という言葉を頂けたことは何よりの自信になりました。
そして、不思議なことに、何度もボイスメモで声を録音して聞くことを繰り返すうちに、不安感がなくなっていくことを実感。
昨日のセミナー当日は、思いのほか落ち着いて話せ、気づいたら終了15分前!
どうやら話しすぎてしまったようで、準備していた原稿の最後のまとめまで行きつけませんでした。(最後に大事なポイント3つをお伝えして終わろうと思っていたのですが(苦笑))
そして、90分弱話し続けたのに、のどが全然痛くない!というのはボイスレッスンの賜物。
初のセミナーにもかかわらず、緊張して声が裏返ることもなく、
「私、セミナー度胸あるかも?」と達成感を感じる結果を得られたことは、事前準備とボイスレッスンのおかげです。
今回は初のセミナーの備忘録として記事を書きました。
セミナー講師をすることは、最高の自分の勉強になります。
開業を考えていらっしゃる方には、是非チャレンジしてみることをお勧めします。
【 編集後記 】
帰りの駅ではバスの待ち時間が15分。
駅構内のスーパーで打ち上げご飯を買って帰ろう!と思って買い物していたらバスを乗り過ごしてしまいました。(苦笑)
自分では落ち着いているつもりだったのですが、高揚していたのでしょうかね?
しょうがないので駅から家までの20分弱、歩いて帰りましたとさ。