義務感で行ったPTA研修で
「PTAの仕事は子ども一人に一回はしなくてはいけない」
という情報から、時間のある今やっといた方が良いだろうと半ば義務的に引き受けたPTAの仕事。
今週は
・PTA人権教育研修会
・小学校PTA研修講座
・クラス委員の話し合い
3つも仕事があり、結構時間を取られます。
自宅でひとり税理士なので、時間の融通が利くのは有難い!
「人権教育」と聞くと、道徳の授業、いじめ問題、女性差別、障害者差別などの連想はするものの、「人権」の意味を考えたことなどありませんでした。
それが、今回のPTA研修で腑に落ちたのです!
例えていえば、初めて簿記の勉強をしたときに、
「貸借対照表は財政状態(財産がどれだけあるか)を表すものだ」
「損益計算書は経営成績(利益が出ているかどうか)を表すものだ」
ということが理解できて、簿記をやっていることの意味が腑に落ちた時と同じ感じです。
単なる義務感で参加したPTAの研修で「気づき」を得ることが出来たのは、想定外でちょっと嬉しかったので、ブログに書かせて頂きます。
「人権」とは
「人権」とは、全ての人間が幸せに生きる権利
なるほど!と私の中でこの言葉がスッと腑に落ちました。
PTAの集まりはお一人のお父様以外、全員母親が出席していたのですが、それも「人権問題」だと講師の先生に言われ、「えっ?」と思いました。
父親は忙しいから子どもの世話や学校行事は全部母親の仕事である、ということを自分自身も当たり前に過ごしていたのですが、働いている母親であれば仕事を休んで今回のPTA研修に出席しなければいけません。
働く母親が増えた今の時代、母親にばかり家事育児の負担が偏り、幸せを感じられなくなれば、それは確かに「女性の人権問題」ということになりますね。
そして、差別とは、幸せに生きる権利を侵すこと。
福岡市では人権問題を8つに整理しています。
①同和問題
②女性に関する問題
③子どもに関する問題
④障がい者に関する問題
⑤高齢者に関する問題
⑥外国人に関する問題
⑦HIV感染者などに関する問題
⑧様々な人権問題(性的少数者、アイヌ民族、ホームレス、犯罪被害者や家族、個人のプライバシー侵害、拉致被害者、ネット上の人権侵害・・・)
大事なことは、そういう差別があることに気づくこと。
そして、相手の立場や考えを理解しようと学ぶこと。
そのうえで、自分で出来ることを考え行動すること。
ただ、いきなり社会のために行動しよう!など考えても何をすれば良いかわかりませんよね。
人権学習の講師をされた方が、授業を受けた子どもから
「人権問題を勉強してよかったことは何ですか?」と不意をつかれた質問をされて、頭が真っ白になったそうです。
とっさに「かあちゃん(奥さん)にやさしくなった!」と答えられたという話を聞き、納得。
まずは、一番身近な家族、子どもや主人に対して
今何を考えているのか、困っているのかに気づき、
子どもや主人の立場を想像して理解しようと考え(学び)、
そのうえで、母親、妻として自分が出来ることをする(行動すること)
そういう気持ちで行動すると、少しだけ自分がやさしくなれるような気がします。
ちょっとだけ相手の立場を想像するということが思いやりなんですね。
子どもも主人も、周りにいるみんなが自分と同じように幸せになりたくて生きている、という当たり前のことに気づけて、「人権」について学べたことは貴重な体験となりました。
大人の役割
そして、人権を学んだことから子どもの為に大人がやるべきことは次の5つ。
①聞くこと・共感すること
オウム返しは、効果がある(これ、子どもとの対応時は私も意識してやっています!)
②毎日を楽しんで生活する姿を見せる
将来の夢の発表で「お母さんみたいになりたい!」と言ったお子さんがいらっしゃったそうで、それはとても素敵なことだなと思いました。私も目指します!
③手を取り合って助け合う姿を見せる(親戚、ご近所、保護者同士)
④言葉より自分の行動を見せる
⑤具体的な助言(いじめと戦おう!サイト主催 玉聞伸啓さんのアドバイス)
「いじめられている子の横に行って「ごめん、消しゴム貸してくれる?」と言って消しゴムを借りてください。そして、なるべく大きな声で「ありがとう、助かったよ。」と言って消しゴムを返してください。
「やめろよ」とはなかなか言えなくても、誰かが普通に接すると、いじめを見て喜ぶ人たちが減るんだよ。」
毎日の生活の中で出来ることばかりなので実践していきたいと思います。
研修会の締めでは「「十人十色」色んな人がいて、いいじゃない?」という言葉が出てきて、「十人十色」、改めていい言葉だなと思ったのでした。
「みんな幸せになるために生きている。」
ちゃんと意識して生きていきたいですね。
【 編集後記 】
講師の先生の説明の中で印象に残ったのが、「人権を尊重し、人の多様性を認め合うということのイメージは「アナと雪の女王」の世界である」ということ。
異なるものを排除しようとするのではなく、認めて一緒に共存する世界ですね。
ファンタジーだけど想像しやすいと思いました。
そして、この記事を書いているとき、「みんなちがって、みんないい。」(金子みすゞさんの詩)を思い出しました。
とても素敵な言葉ですね。